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【開催報告】スポーツの力~次代の建築・創るべきレガシーを考える~‪#‎PowerOfSports


世界経済フォーラムと協力して本年10月に開催される“スポーツ・文化・ワールド・フォーラム”(以下、WFSC)その公式サイドイベントとして認定されましたシンポジウム『スポーツの力~次代の建築・創るべきレガシーを考える~』が㈳静岡県民球団の主催のもと2016年7月16日(土)に開催されました。‬‬‬WFSCは、元メジャーリーガーの松井秀喜 氏ら著名人もアンバサダーとして関わり、スポーツ、文化、ビジネスによる国際貢献や有形・無形のレガシー等について議論するとともに、広く日本の魅力を発信することで2020年とその先の未来に向けて、国際的に機運を高めることを目的とし、国際会議を中心に様々な企画が計画されています。本シンポジウムでは、2012年ロンドン五輪へ日本人建築家として関わった山嵜一也氏を講演者にお招きし、浜松の街創りに資するスポーツ施設とは何か⁉について参加者と一緒に考える機会を設けました。

講演するKazuya Yamazaki (山嵜一也)一級建築士

2016年7月16日(土)、世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum)と協力して本年10月に開催される“スポーツ・文化・ワールド・フォーラム”(以下、WFSC)の公式サイドイベントとして認定されましたシンポジウム『スポーツの力~次代の建築・創るべきレガシーを考える~』が㈳静岡県民球団の主催のもと常盤工業(浜松市中区新津町197番地)の会場で開催されました。WFSCは、元メジャーリーガーの松井秀喜 氏ら著名人もアンバサダーとして関わり、スポーツ、文化、ビジネスによる国際貢献や有形・無形のレガシー等について議論するとともに、広く日本の魅力を発信することで2020年とその先の未来に向けて、国際的に機運を高めることを目的とし、国際会議を中心に様々な企画が計画されています。シンポジウム冒頭には鈴木伸幸浜松副市長もご挨拶にご登場され、静岡県西部に県設野球場整備の話が進む現在の浜松市の現状において、市民団体による自主的な企画として“建築 × スポーツ”をテーマとするシンポジウムが開催されることについてお慶びいただきました。また同時に、浜松新野球場に関して、一過性の話題とするものではなく浜松地域における街創り・地域文化の醸成といった大きな構想の議論としていきたい旨のお考えを示され、本シンポジウムで出てくる意見がその構想に活かされていくことを期待する旨、メッセージいただきました。参加者には、行政関係者や建築関係者、スポーツビジネスに携わっている方等、10数名の浜松市民にご出席いただきました。浜松市に必要なタイムリーな試みであると副市長からも評され、盛況のもと開催することができました。

スポーツの力~次代の建築・創るべきレガシーを考える~

#‎PowerOfSports

http://peatix.com/event/169156

■文部科学省スポーツ・文化・ワールド・フォーラム公式サイドイベント■

http://wfsc2016.mext.go.jp/

■建築×スポーツを考える

「何故?建築のプロジェクトでテーマが“遺産(/レガシー)”なのか?」と講演者の山嵜氏は、当時の感覚を振り返って、自身が建築士として体験したロンドンオリンピック・パラリンピック(以下、ロンドン五輪)でのエピソードを話す。今でこそ日本においても、2020年のその先の未来について話題にする際やニュースになる際に、“オリンピック・レガシー”と言う言葉が使われ、一般市民にも聞き覚えがある用語になってきた状況であるが、2012年以前においては、「建築に関係のあるテーマなのか?」と山嵜氏は不思議な感覚を覚えたという。 ロンドン五輪の招致マスタープラン、レガシーマスタープランに建築家として実際に関わった山嵜一也氏、マスタープランに実際に関わった経験から、辞書で訳される「遺産」という表面的な意味以上の意義を感じ取り、“レガシー”とは、沢山の人々の想いや願いが未来へ託される『次世代への“タスキ”』であったと自分の言葉に咀嚼して説明する。山嵜氏曰く、五輪関係の建築物・スポーツ施設は簡素で冴えない建物が散見されていた様に見受けられ、建築家の視点からは非常に残念な作りであるとロンドン五輪の大会直前まで感じていたと振り返る。実際、山嵜氏自身も監理として関わった馬術会場の観客席は、鉄パイプの骨組みに、布をかぶせただけという、非常に簡素な造りだったと明かす。2010年以降に、欧州経済危機に見舞われていたことや、1990年代前半から普及した「サステナブル(sustainable)社会」所謂「持続可能な社会」の概念がロンドン五輪へも導入されたことなど、様々な要因から、簡素な造りの建物が作られることになったのだろうと、大会直前まで感じていた自身の思いを山嵜氏は共有した。 しかし、大会が始まり、開会式のエンターテインメント、大会運営、そして自国イギリス人選手のメダル獲得ラッシュを目の当たりにするとその自身の思いが勘違いであることに気付く。そこにはロンドン五輪の開催自体を“目的”とせずに世界へ売り込むためのプロモーション“手段”として考え、競技場という箱物・建物だけではなく、参加者が体験できる中身・コンテンツでも勝負するという、壮大な構想に基づくイギリス人の「割り切った」考え方があったと山嵜氏は話す。ロンドンという美しい街並みの景色を借りて、その景色を貴重な観光資源と位置付けSNS等の各種メディアへ発信、選手の肩越しに美しい街並みを見せる観光案内番組のような競技中継を作り、『次世代への“タスキ”』となる試みを実践、その為には、建築・施設は簡素なものが良いという「割り切った」考えは、3回目の開催となる都市として、また成熟国家としての知恵である。 これから大型スポーツ施設と併せて都市開発を進める日本においても学べる点が多々あるのではないかとロンドン五輪の事例を通じてイギリス人の「割り切った」考え方を紹介した。

■浜松市総合計画『1ダースの未来(理想の姿)』から考える

後半第二部では、シンポジウム参加者同士が意見交換するワークショップを実施致しました 2045年を見据えて、浜松市が都市の将来像として掲げる「市民協働で築く『未来へかがやく創造都市・浜松』」、所謂“浜松市未来ビジョン”である“1ダースの未来(理想の姿)”をベースに、昨今の話題の浜松新野球場がどのように活用されていくのか、どの様に活用される未来があるのかを話し合うワークショップとなりました。

「「出世城」と呼ばれる浜松城を持つ浜松ならではの“出世”をコンセプトにした球場・スタジアムを造ってはどうか⁈」と言う、都市が持つオンリーワンの価値を活かしてのアイデアが出るなど、ワークショップならではの自由な発想で球場・スタジアムのコンセプトが出てきました。老若男女、様々なバックグラウンドの方々が席をご一緒して、しがらみのない自由な発想の基に意見を交換し、対話することで、本シンポジウムが目指す、浜松市民の浜松市民による浜松市民の為の企画を実現することが適いました。参加者からは、「こう言ったワークショップの機会をもっと増やしはどうか⁈」という好評をいただき、新野球場について意見を交わす機会が未だ未だ望まれていることを確認することができました。

■文部科学省スポーツ・文化・ワールド・フォーラム

スポーツ・文化・ワールド・フォーラムとは、世界経済フォーラムと連携して開催することで合意されている企画であり、文部科学省を中心に、関係府省、経済団体、地方公共団体、民間企業等の協力を得ながら官民が一体となって実施する試みです。2019年ラグビーワールドカップや2020年東京オリンピック・パラリンピック等に向けて、スポーツ、文化、ビジネスによる国際貢献や有形・無形のレガシー等について議論、情報発信し、ムーブメントを国際的に高めるためのキックオフイベントとしての国際会議であり、2016年リオ大会直後の10月に、京都と東京で開催するものです。

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