【開催報告】スポーツの力~プロ野球・独立リーグの球団創設の意義を考える~#PowerOfSports
■スポーツの力~プロ野球・独立リーグの球団創設の意義を考える~■
http://baseball.peatix.com
アクトシティ浜松・コングレスセンターにて2018年6月17日(日)、元プロ野球選手の桑田真澄 氏をお招きしてのシンポジウム『スポーツの力~プロ野球・独立リーグの球団創設の意義を考える~』が㈳静岡県民球団主催のもと盛会のうち開催されました。
遠州地域を中心とした地域社会の子供達のために、スポーツを通じた社会貢献活動行い、多文化共生の社会、共創力のある地域社会の実現に寄与することを目的に2015年に設立されました㈳静岡県民球団は、2018年4月、プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグ(以下、BCL)から準加盟を正式にご承認いただきました。
プロ野球球団の設立活動を、正式にBCLからご承認されたことを機に、㈳静岡県民球団の活動を広く多くの方々へ共有するために、本シンポジウムは企画されました。
本シンポジウム第一部では、桑田真澄氏の人生観や野球観についてのご講演をいただきました。第二部パネルディスカッションでは、㈳静岡県民球団がこれから静岡県でつくるプロ野球の球団に対しての期待や、目指すべき方向性について意見が交わされました。参加者には、大学教員や野球関係者の方々、スポーツ関係の事業に取り組まれている方等、200名余りの市民にご参加いただきました。
■『勉強』から努力することの大切さ、喜びを学んだ。
野球界において、数々の実績・偉業を達成された桑田氏ですが、自分の人生を表現する言葉は「挫折」であるという切り口からご講演されました。小学校や中学校の頃は時代や地域性から、イジメなどに苦しむ辛い時期があったと言う桑田氏、そんな中で努力することの大切さ、努力から得られる喜びを学ぶことができたキッカケは、実は『勉強』にあったと打ち明けます。
限られた時間に、最大限の努力をする。桑田氏は中学・高校の学校生活では一度も授業中に寝ることなく、また宿題も休み時間内に仕上げるなど工夫して放課後の時間を確保し「野球」との両立を実践してきたと言います。
勉強においても野球においても、どんな方法・練習が自分に合っているのか⁈適しているのか⁈という観点を自分なりの工夫に取り組む度に、考え・検証する習慣をプロ野球選手になるまでに身に付けてきた、という地道な努力の積み重ねのお話でした。
自分なりに考え、検証する!と言った自律した姿勢を身に付けられた背景に、自分の成長期における挫折の連続があるのだと言うことでした。
地域創生×スポーツ ~プロ野球独立リーグ球団の役割とは⁈~ #PowerOfSports
■野球の興行には、ハードとソフトの両輪を整えることが大切
良い練習場、良いスタジアムが野球の興行の上でも大切だとお話しされる桑田氏、ご自身がマイナーリーグでプレーしていた頃の原体験を振り返られ、どんな環境が『良い』のか⁈をお話しされました。
「二万人〜三万人の観客が入る大規模のスタジアムが『良い』環境だと、言っているのではないんです。私が米国マイナーリーグでプレイしていた時に経験したゲームでは、地元の市民の観客がマイナーのチームの試合に数千人集まることで球場を満杯にしてくれていました。マイナーなりの試合の盛り上げ方、独立リーグなりのゲーム環境の作り方があるはずです。そして、その環境が選手達のモチベーションを上げ、パフォーマンスにも影響してきます。」
■野球選手達には、スタジアムの外でもやれることがある
「米国は多民族国家であると言う背景から、スポーツと言う共通言語で、チームやコミュニティを1つにしていくという一つの手段が文化として機能しているところがあります。私が米国に滞在していた頃、ボストンでテロ事件が起きたのですが、ボストン・レッドソックスの選手達がスタジアムの外でチャリティー活動に積極的に励み、地域社会から不安を取り除き、地域コミュニティが一致団結できるように寄与していた野球選手達の姿を目の当たりにしました。」
第二部パネルディスカッションからご同席くださったプロ野球静岡県人会事務局長の岡田真理氏は、ご自身が米国で経験した野球の一つの在り方を共有くださいました。